ここでは英語で英語を教えるスキルをシリーズ化しています。
今日は「英語で英文法を教えるスキル」について3つのポイントを伝えたいと思います。
ポイント①
まずは、あなたが「主語」「動詞」「形容詞」などを英語で言えますか?
「助動詞は何て言いますか? それは例えばなんでしょう?」
「接続詞は何て言いますか? 例をあげてください。」
「過去分詞って何て言いますか? それは何ですか?」
私が高校生の頃、S,V,O…って何の事か最初さっぱり分かっていませんでした。
実は、英語の先生たちは、当たり前に思っていて、最初にそれが「何なのか」をちゃんと生徒たちの頭に叩き込まなければ、みんな文法を教えていてもポカーンとしてしまいます。
文法を教える前に、これをどのように使うものなのかもしっかり教えてあげましょう。
先生は、一番わからない子の立場に立ってものを教えなければいけません。
クラス内で繰り返し先生がこれらの言葉を使い説明する事で、だんだんと生徒たちの英語への距離感も近くなってくるでしょう。
生徒たちが生徒同士の会話の中で「ここの部分のPrepositionは…」と話していたら、あなたの勝ちです!
– 主語…Subject(S)
– 動詞…Verb(V)
– 目的語…Object(O)
– 修飾語…Modifier(M)
– 名詞…Noun
– 形容詞…Adjective(A)
– 助動詞…Auxiliary Verb
– 接続詞…Conjunction
– 代名詞…Pronoun
– 副詞…Adverb
– 前置詞…Preposition
– 関係代名詞…Relative Pronoun
– 不定詞…infinitive
– 現在形…Present form
– 過去形…Past form
– 現在分詞…Present participle
– 過去分詞…Past participle
– 現在進行形…Present progressive form
– 過去進行形…Past progressive form
– 現在完了形…Present perfect form
– 過去完了形…Past perfect form
– 未来系…Future tense
– 肯定文…Affirmative sentence
– 疑問文…Question sentence
– 受動態…Passive sentence
– 能動態…Active Sentence
– 仮定法…Subjunctive
– 熟語…Idiom
ポイント②
クラスでの一番最初から「今日はこの文法を教えます!」と言わないことです。
なるべく生徒たちの気持ちになってみてください。
「今日はこの文法を教えます!」と言ったとたん、生徒たちの「勉強=嫌」というスイッチがつき、話を聞かなくなってしまう子もいるでしょう。
ここで、Allanが言っていたスキルの一つですが、例えば「今日はPresent progressive form(現在進行形)」を教えようとした時、まず絵や写真をみんなに見せてみましょう。
そこから、生徒たちが何を考えるのかを探ってみます。生徒たちに意見を聞いてみましょう。
『Hey Guys! 』黒板に書いて→『What are they doing?』
「お姉さんが着物きて、サッカーしてる〜」⇒She is playing soccer. (She plays soccer.)
「白塗りのお姉さんだ!」
「舞子さんがサーカーしてる!」⇒Maiko-san is playing soccer. (Maiko-san plays soccer.)
「顔白ッ!」
「チャリに乗ってる!」⇒She is riding bicycle. (She rides bicycle.)
など。
「○○してる」=「be Verb + 〜ing」をとにかく口にだして練習させましょう。
ポイント③
1クラスの中で、2技法以上を使わせる。
– グラマー → ライティング → グラマー
– グラマー → スピーキング → グラマー
– グラマー → ライティング → スピーキング → グラマー など。
自分たちで考えた文章を、自分たちで英語にする。(グラマー)
例「She is doing homework.」
↓
そのあと、その文章を組み込んで、ストーリを考えさる。(ライティング)
(レベルによって、先生が例を書いてあげる必要があるでしょう。)
Satomi. 「Are you hungry?」
Keiko. 「I am very hungry. I want to eat something.」
Satomi. 「Let’s go to buy a snack.」
Keiko. 「That’s a good idea, but we need to do homework. 」
Satomi. 「Don’t worry! I am going to the store to get snacks for us. It’s a secret.」
Satomi left their home for the store.
Mom. 「What is Satomi doing? Where is she?」
Keiko. 「 She is in her room. She is doing homework.」
↓
生徒同士で書いた紙を交換させ、どういう意味なのかを考えさせる。(リーディング)
友達が書いたものを見て、わからない単語があれば、調べさせる。
または、その続きを考えさせても良いだろう。(ライティング)
↓
最後に、全体を通しての文法の確認です。これは、最後に見直すと言う意味でも習慣付けをしましょう。(グラマー)
Are you hungry? (Question sentence)
V S O
I want to eat something. (infinitive不定詞の文)
S V C
Satomi left for the store.
〜に向けて出発する
まとめ
英語で文法を教える時、生徒のレベルに合わせ、先生が英語で指示する文章をなるべく少なくしましょう。
また、本当に聞き取ってもらいたい指示を黒板に大きく書きましょう。生徒たちは、英語で何もかもを説明すると、またポカーンとなってしまいます。
英語はコミュニケーションのツールです。
生徒主体の「考えさせる+話させる授業」にすることに意味があります。
ただし、すべてのクラスでこのやり方がうまくいくとは限りません。授業を進める上で、一つのアイディアだと思って頂ければ嬉しいです。生徒のレベルやクラス人数によって、工夫は必要と言えます。
必ず先生は全くわからない生徒の目線に立つ事!
今習っている英文法は、コミュニケーションのツールであることを常に意識付けましょう。